
Artist's commentary
昔日の落ち火
(~中略~)当時はスペルカードルールも出来たばかりで、私たち姉妹は限りある『秋符』を分け合った。
妹が選んだのは、美しくも移ろいやすい秋空を表したスペルカードだった。
私は幾許か悩んだ末、親友の妖怪を誘ってユニオンスペルカードを作成する事にした。
個々では1ボス程度の弾幕でも、力をあわせれば2ボスをも凌ぐ弾幕を張る事が出来るだろうと思ったからである。 妹や神霊仲間にお披露目してみたとろ、こうかはばつぐんだった。
しかし、程なくして親友の妖怪は地底に移り住んでしまった。
内気な娘ではあったが、何か思いつめるようなことでもあったのだろうか?
それから何年か経った後。
スペルカードを失った私は1面中ボスとなり、1ボスの座には妹が立っていた。
けれど、私はそれで良かったのだと思う。
秋という季節は慎ましやかな美しさであってこそ、趣深いのだから。 ~つづく~