This post was deleted for the following reason:
quality check ()
Artist's commentary
【結あかSS】 ずっとずっと、いつまでも。
※pixiv #32234498 »の続きです。
◆結「……。」あ「……。」―――あれから私とあかりは居間に戻り、お互いの気持ちを落ち着かせるように…何も言葉を発する事無く、二人寄り添って静かに座っていた。―――ゆっくりとした時間が流れていた。―――でも、幸せだった。…今まで随分と長い間、私とあかりを苦しめ続け…思い悩まし続けていたものが取り払われ、心置きなくあかりと二人で過ごせる時間が戻ってきた。…こうして黙って座っているだけでも、幸せだった。
◆―――数分、いや十分くらい経っただろうか、ゆっくりと…静寂のカーテンをそっと開けるかのように、あかりが口をひらく。―――あ「……これで、ずっとずっと…結衣ちゃんと一緒に居られるんだよね。」結「もちろんだよ……ふふっ、もう何度目かな…それ言うの。」あ「えへへ…♪ だって、今まで心配で仕方なかったんだもん、結衣ちゃんの居ない生活なんて、今のあかりには考えられないから…。」結「それは私だって同じだよ。…でも、そんな心配もあかりのお姉さんが解決してくれた、全部許してくれたんだ。」あ「うん、お姉ちゃん…あかりの事キライになってなくて本当によかった。…またいつか会いたいな♪」結「それも大丈夫だよ、これから時々顔を見せに来てくれるって、お姉さんも言ってくれてたから。」あ「うん♪ 結衣ちゃんとずっと一緒に居れて、お姉ちゃんにも会えて…えへへ、あかり…こんなに幸せでいいのかな。」結「何言ってるんだ、当然だろ。今まで長い間ずっと思い悩んで、苦しみ続けてきたんだ、あかりにはもっともっと幸せになってもらわないと、割に合わないよ。」あ「ありがと…結衣ちゃん、大好き♡」―――
◆結「…でも、私だけでは何も出来なかった。”あかりは私が守る”なんてあんなに偉そうに言っておいて、結局は全部お姉さんに任せるしかなかった。…自分で自分が情けないよ。」あ「そんな事ないよぉ。結衣ちゃんはいつも…いつでもあかりの傍に居てくれた、守っててくれた。だから今までずっと辛いのを我慢できたんだよ、結衣ちゃんが居てくれなかったら…あかり、今頃どうなってたかわからないよ。」結「あかり…。……うん、ありがとう…あかりにそう言って貰えるのが何より嬉しいよ。」あ「どういたしまして♪ やっと笑ってくれたね、結衣ちゃん。あかりも嬉しい♡」結「あははっ…、やっぱり…あかりには適わないな。」―――
(※挿絵1)
◆あ「そういえば、京子ちゃんとちなつちゃん…今頃どうしてるかなぁ。」結「そうだな、”付き合い始めた”って聞いてから、学校以外ではほとんど会ってなかったもんな。…ごらく部の活動もなんだかんだでご無沙汰だし、こうしてホントに一緒になれた記念に京子とちなつちゃんを呼んで、今度4人でダブルデートでも行きたいな。」あ「わぁ!それあかりも賛成♪ すっごく楽しみだよぉ!」結「……っ///」あ「…?どうしたの、結衣ちゃん?」結「あ…いや、あかりのそういう笑顔、久々に見れた気がしたからさ…。」あ「えへへ…、あかりも…本当に心の底から笑ったの、久しぶりかも♪ これもみんなお姉ちゃんと、結衣ちゃんのおかげだよっ、ありがとう♡」―――(※挿絵2)
◆あかりが見せた笑顔、それは久々どころか、今までに見た事が無いくらいの…一点の曇りもない笑顔だった。―――本当に、あかりに本来の元気が戻ったんだ…充分過ぎるほどにそう実感させてくれる、眩しい笑顔。―――この笑顔を、これからも絶やさないように守って行きたい。…そう思えた瞬間でもあった。―――大好きなあかりを…愛すべきあかりを、これからもずっと愛し…愛し合っていく為に。―――
◆―――再び静寂な空気に包まれた後、不意に…あかりが目を細め、ゆっくりと顔を近づけてきた。
◆結「…あかり?」あ「…急にごめんね結衣ちゃん、しばらく”して”なかったから、久々にしたくなっちゃって…。」結「…ふふっ、そんなの謝る必要ないよ。私の方こそ…”して”あげられなくてごめんな。」あ「…じゃあ、いくね…結衣ちゃん…。」結「うん……。」―――私とあかりは目を閉じ、お互いに顔を近づけあった。―――
(※挿絵3)
―――それは、二人のこれまでの愛と、これからずっと続いていくであろう愛を確かめ合うための、誓いの口付け―――
―――私とあかりの、絆の証明―――
◆結「これから先…どんな事があっても、どんな苦難が待ち受けていても、ずっとずっと…いつまでも一緒だよ、あかり。」
―――二人の二人三脚はまだ、始まったばかり。―――
(シリーズ『小さなアカリ、唯一つの光。』・完)
★あとがき:
半年近くにわたって続いてきたこの長編SSも、ついに今回で最終回でございます。
何としてもイヴの日に間に合わせたかったので今日一日3枚の挿絵を必死こいて描いてたのですが、何とか間に合いました(´∀`;)
最後ちょっと駆け足気味の展開になってしまいましたが、無事にハッピーエンドを迎えることが出来てよかったです。
今までこの自己満足なSSにお付き合いくださって本当にありがとうございました。
今後この結あかシリーズは後日談と銘打って、1話完結の読みきりSS等で幸せいっぱいの百合を描いて行きたいなと思っておりますので、よろしくお願いします<(_ _)>
…ただ一つ心残りなのが結衣ちゃんのヘアピンをイジれなかった事なのですが、それもまた後日談で取り上げられればと思います。
では遅くなりましたが、メリークリスマス☆
◆(※この長編シリーズ第1話はこちらからどうぞ→pixiv #28417637 »)