
Artist's commentary
1949「トゥルーデの手記」①
1946年に行われたカールスラント奪還作戦より三年後。
軍を離れたバルクホルンは501統合戦闘航空団の隊員達の行く末を訪ねて手記にまとめていた。
かつてのJFW所属時に記録係も担当していた彼女は「その後」をも記録・・・いや記憶したかったのだ。
『1949年、フランチェスカ・ルッキーニは幼い面影を残しつつも美しく成長し、竹井醇子に代わり504JFWの戦闘隊長を担っていた。501時代、その天才的な感性をもってして飛び、そして闘う姿は素晴らしかった。その技法を後進の者たちに戦術として教えているのだが、当時、感覚だけで行っていると思っていた彼女のストライカーを操る身のこなしを、きちんと口述し説明できるよう昇華しているとは思ってもみなかった。そして素直に私は反省する。 私事だが・・・あの日の私が後輩達にやりたかった姿がここにもある。そう感じたとき私は堪らない気持ちで胸がいっぱいになった』