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Artist's commentary
特撮に協力だ、レイヤーズ ~サンディVSロボット~
重垣:今回は、常人の10倍の身長、19メートルになったサンディさんと、モビルスーツを思わせるロボットが市街地で格闘し、それを呆然と見守る大滝さんと、110番指令に報告する実藤さんという、いつもの『白昼夢』シリーズとは一風変わった展開ですね。
サンディ:これは、あたしの所属しているプロダクションに持ち込まれた企画でね。あたしが主演、大滝と実藤は、高美さんつながりで出演する脇役なんだ。
重垣:で、皆さんはどういう役なんですか?
サンディ:あたしが扮する主人公は、より強くなりたい、タイトルを取りたいという願望を利用されて、悪の組織にだまされた女子プロボクサー。常人の10倍の身長、19.4メートルにされたうえ、いろんな実験されるんだけど、連中はあたしの筋力も10倍になっていることを忘れていたから、閉じ込められていた部屋の鉄格子は針金のように曲げ、コンクリートは豆腐のように破って脱走したところ、パトロール中の警察官に発見されて、保護されるかと思ったら、警察用ロボットを呼ばれたんだ。
大滝:誰だって、身長19.4メートルの女性を見たら、驚くよ、なあ、実藤。
実藤:110番指令に報告しても、はじめはまともにとりあってもらえなかったもんな。これが民間からの110番通報なら、いたずら電話で片づけられている可能性、否定できないね。で、新設された、特機隊の警察用ロボットが出動するってわけ。
サンディ:連中はあたしのことを保護するどころか、悪の組織の仲間だろうと決めつけてきて、逮捕しようとするから、立ち回りになってね。だけどあたしはプロボクサー。伊達や酔狂で体鍛えているわけじゃあない。あたしが1ラウンドノックアウト勝ちを収めるというのが、今回のストーリーなんだ。
重垣:身長が10倍になれば、力も10倍になることを忘れるとは、ずいぶんと間の抜けた悪の組織ですね。
サンディ:だろ。脱走したついでに今までのお返しとして、並みいる怪人や幹部連中もやっつけてきたから、変身ヒーローはこの生き残りと戦うことになるわけなんだ。
重垣:変身ヒーローよりも目立つ役でもあるんですね。
サンディ:へへ、そうなるね、だけど、楽して強くなろうなんて考えちゃあ、いけないね。その報いが、19メートルなんてサイズにされたと考えられなくもないんだから。ドーピングする連中に対する警告でもあるかな。
大滝:ドーピングに対する警告のほかに、このシリーズは、先行する複数作品のパロディーでもあります。今回の見せどころは、警察用ロボットとサンディさんの立ち回りです。そのきっかけを作る、第一発見者の「警ら中の警察官」役に、わたしと実藤の二人が抜擢されたわけです。
重垣:なんでまた、実藤さんと大滝さんなんですか。いつもだと、制服警察官役は高村さん、宗村さん、守村さんが相場ですよね。
実藤:「白昼夢」の『特撮に協力だ、レイヤーズ』で触れたとおり、はじめ、高美さんは、我々が演じている役に高村・宗村コンビをあてるつもりでしたが、二人とも、「壊す模型の特撮に協力できるか。」、「レイヤーズの理念に反する」といって、出たくないというんです。
重垣:宗村さんは、近未来には否定的ですし、高村さんは模型野郎ですからね。『パトレイバー』のようなロボットが出てくるうえ、特撮用の「壊す模型」とはいえ、模型が壊される作品には出たくないというのはだいたい、予想がつきます。それはともかく、第一発見者が宗村さんや高村さんなら、警察用ロボットを呼ぶような対応はしなかったと思うんですがねえ。
サンディ:だろう。あの二人なら、大きさは常人の10倍でも理由を聞いて、あたしのことをいたわってくれたと思うんだよ。
実藤:いや、あの二人が出たら、話がおかしくなる。高村・宗村の二人は、感情移入しやすい。サンディの言い分を聞いているうちに怒り出して、特機隊を呼んで、サンディと共に悪の組織へ殴りこみをかける…なんてシナリオになりかねないぞ。
大滝:それはそれでまた、面白いシナリオになるけどね。19.4メートルの巨大女子プロボクサーと、警察用ロボットが悪の組織を壊滅させるんだから。
サンディ:だからあの二人は、出たくないといってあえて身を引いたのさ。自分たちが関わると、ストーリーがおかしくなると思ってね。
大滝:そういうわけも、あったのか…。で、今回のシチュエーションに話を戻すと、高村・宗村のように変なこだわりのないわたしと実藤に声がかかったわけです。今回も脇役だろうと思っていた矢先ですからね、目立つ役をもらえて、うれしかったですよ。
実藤:我々もレイヤーズ結成から関わっている、古参メンバーです。が、正気づいた高村と、趣味が共通する宗村、守村の「宗高守トリオ」や、高美女帝を守る「近衛部隊」、熱川、清水、園田、宮村の四人組、「似ていない双子」の守谷ジュン・衛子姉妹、「紺色の壁」近藤衛恵・内藤武士ペアなど、強い個性を持つ面々がレイヤーズに入ったので、存在感が薄くなってしまったんです。それを知った高美さんが、今回の話を持ってきてくれたわけです。
大滝:さすが高美さんと思ったからね。目立つ役をわたしらに振ってくれたときには。
重垣:なるほど。だから一見すると、レイヤーズらしくない作品なんですね。
サンディ:いままでかすんでいた大滝・実藤コンビの活躍もさることながら、あたしとロボットとの立ち回りも見てほしいね。あたしがロボットを文字どおり、ノックアウトするんだ。機械は人間に勝てないんだ。
実藤:「機械は人間に勝てない」は、園田のセリフの時とは意味が違うような気もするが…、まあいいか。
大滝:作中でも触れている通り、ヒロインをだますのは、プロレスラーとボクサーの違いこそあれ『仮面ライダー』だし、警察用のロボットとなれば『パトレイバー』、さらに登場人物は『パトレイバー』に『逮捕しちゃうぞ』のキャラを意識していますから。そうそう、高村・宗村コンビの「夜霧のパトロール」では、無線機をつけていませんが、携帯無線を装備するときには、今回描かれたように、左腰前に本体、左肩に送受信機が来るようにします。今まで省略されていましたからね、ちょうどいい紹介の機会ができました。
サンディ:機会があれば、犬飼司令や湯浅副長、それにマシンのパイロットの熱川・清水コンビの姿も、紹介したいね。
実藤:無論、我々の姿もです。
重垣:いやあ…、レイヤーズらしくないシチュエーションだと思っていたら、やはりキャスティングはレイヤーズですね。(時計を見て)さて、そろそろ締めの時間です。
実藤:では…。この作品は、管理人がオーダーメイド・コムを通じ、クリエータのVIPERさんに描いていただいたイラストです。無断転載、無断引用は、お断りします。
大滝:著作権法違反で、逮捕されないように。