■俺がチェザーレさんの所有する空き地でファームを始めた事を受けて、モンスター協会からシンシアという女の人が
ファームの登録手続きの為にやって来た。　やたらとおっとりした口調の人だったけど、こうしてファームの名前なんかを
協会に登録すると、いよいよ本当に自分のファームを持てたんだという実感が湧いてきて嬉しくなってしまう。
■シンシアさんが帰ってすぐにリオがファームを訪れて来た。　俺が何の用だろうと思っている内に、リオはガルゥに何か話しかけると
そのまま直ぐに帰ってしまった。　ユリに聞いた話だと、リオはモンスターには優しく話し掛けたりするのに
どうしてか街の人達とはさっぱり話をしないのだという。　不思議な女の子だとは思っていたが、なんとなく理由が気になった。
■・・・その日の夜は月明りの眩しい晩だった。　なかなか寝付けずにいた俺は、ファームの真ん中で一度は無くした筈の夢を
また追い駆ける事が出来ている事の不思議さを、月を眺めながら改めてぼんやり考えていた。
すると、ファームの隅に生えている大きな木の裏から話し声が聞こえて来た。　声の主はリオと・・・もう１人居る様だったが
木の陰でよく判らなかった。
■リオは誰かと辛そうに会話をしたあと帰って行ってしまったのだが、俺は何処か影の在るリオの事が気になり始めていた。【次へ→pixiv #13111520 »】
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